読書

【感想】今さらだけど「大家さんと僕 これから」前作と合わせて読んでみた【マンガ】

「大家さんと僕」ってマンガ、ちょっと前に流行りましたよね。

最近、アニメ化もされたということを聞いて、今さらだけど気になって読んでみました。

表紙の絵がほのぼのとしていて、かわいいですよね。

続編の「大家さんと僕 これから」と、2冊いっきに読みました。

[まとめ買い] 大家さんと僕

毎日、仕事でギスギスした生活を送ってると、たまにはこうゆうホッとできる本が読みたいな。

大家さんと僕ってどんな本?

お笑い芸人の矢部太郎さんが、以前住んでいた賃貸併用住宅の大家さんとの日常?

を描いた漫画です。(もうみんな知ってるよね)

賃貸併用なので一階に大家さんが、二階に矢部さんが住んでいるといったかたちです。

普通、大家さんってあんまり入居者さんと顔を合わせないもの。

なのに表紙の絵でがっつり手をつないでるし。

ほんと仲がいいんだなって思いました。

そして絵のタッチが優しいですよね。

矢部さんの優しい人柄が表れているような気がします。

大家さんてどんなひと?

東京生まれ東京育ちのとっても上品な人。

挨拶はいつも「ごきげんよう」

こんなあいさつをしてくれる人って、なかなかいないんじゃないかな。

お歳はというと、戦争を経験されているくらいのお歳です。

好きなお店は「伊勢丹」

食品、洋服、家電となんでもここでお買い物するんだそうです。

大家さんとの生活

ふつうは大家さんと入居者の方って、あまり顔を合わせないもの。

ところがこの大家さんは、著者の矢部さんにがんがん連絡してきます。

洗濯物を干して、雨が降ってきたらお知らせの電話があり、夜に帰宅して部屋の電気を付けたら「おかえりなさい」の電話。

帰宅が朝になったときには、洗濯ものをたたんで部屋に入れてくれています。

ハッキリいってこれはやりすぎ(笑)

普通だったらすぐに出て行かれますよね。

さらに別の日、今度は大家さんから「一緒にお食事でもいかかですか?」

と電話がかかってきます。

いい人なんでしょうけどね。

でも僕はこんな電話があったらちょっと怖いかな・・・

それでも最初こそ引いていた矢部さんも、だんだん大家さんと一緒に行動を共にするようになります。

お誕生日のサプライズ

大家さんが電話機を買い替えたので、使い方を教えてほしいと呼ばれた矢部さん。

仲良すぎでしょ!(笑)

電話帳に知り合いを登録をしようとしても、施設に入った人や、痴呆になってしまった人、亡くなってしまった人ばかり。

だから矢部さんが来てくれてよっぽど嬉しいんでしょうね。

そして矢部さんがいい人で良かった。

そんな矢部さんが、今度は大家さんのお買い物カートを組み立てているとき、急に電気が消えました。

はぴいばすでい とぅ やあべさん

と、大家さんがサプライズで誕生日をお祝いしてくれることに。

明かりがつくと、大家さんが持っていた手にはケーキではなく、

仏壇用のロウソクが刺さったおはぎでした。

もうこんなんされたら泣くかもしれない。

大家さんからの精一杯の気持ちが嬉しすぎませんか?

このあたりから大家さんだけど、僕の中では大好きなおばあちゃんになりました。

矢部さんのライバル

大家さん家で草むしりが必要になったころ、

矢部さんの後輩芸人、のちゃーんという人が一緒に手伝いに来てくれました。

見た目は金髪で喋り方もチャラい感じの人ですが、矢部さんよりも丁寧な仕事ぶりに、すぐ大家さんに気に入られます。

僕の大家さんなのにと、嫉妬する矢部さん。

のちゃーんは続編でもまた、草むしりの時期に来てくれます。

矢部さんが、今度僕のマンガが単行本になると報告をすると、お互いの好きなマンガの話に。

私は「のらくろ」が好きという大家さんに、チョイス強めっすねという、のちゃーん。

そんな、のちゃーんが大家さんにすすめたのは、進撃の巨人。

これ読むかなぁ(笑)

ちなみに大家さんが好きといっていた、「のらくろ」は多分これ

僕が子供のころにクリスマスで貰ったのは、手をたたくと、のらくろくんが踊ってくれるものでした。

知ってる人いるかな?

入院

単行本化に向けて話が進む中、ある日突然、大家さんは骨折して入院することになってしまいました。

リハビリを頑張り、矢部さんやのちゃーんがお見舞いにくるのを嬉しそうにする大家さん。

退院することになってもまだ一人では生活することに不安があると、近くの施設に入ることになりました。

 

矢部さんが「大家さんと僕」の本で手塚治虫文化賞を取ったとき、真っ先に大家さんに電話しますがつながりません。

心配になって大家さんの親戚に電話をすると、前回とは反対の足の骨を折って、また入院することになったと告げられます。

その入院先でのこと。

お見舞いに来た矢部さんを見た看護師さんが、ご親戚の方ですか?と聞きました。

すると大家さんは、「そうよ、血のつながらない親戚」

と、いうのです。

その言葉が嬉しくて部屋の片隅に隠れて泣く矢部さん。

大家さんとの絆の深さが伝わってきますね。

取り壊し~退去へ

賞の授賞式には来てくれた大家さんですが、親戚の方から、回復が思わしくなくて自宅に戻ることが難しいという連絡がありました。

今は病院ですが、取り壊して売ったお金でどこかの施設へとの話。

そのため、矢部さんは退去を余儀なくされました。

しかし、幸せになるためについてもいいウソがあると思った矢部さんは、

「あの家を僕に買わせてもらえませんか?大家さんがいつでも戻って来られるように」

と、本が売れたとはいっても、本当はあまりお金が無いのに、かなり多くの金額を言って説得を試みます。

でも、

「全然足りないわ」

と、大家さんに一蹴されます。

「それに、もう決めてしまったから、これからのために」

大家さんはこれからの自分の生き方を決められたようです。

それに対して、僕はと嘆く矢部さん。

何かができると思っていたことや、少しくらいのお金が入ったって何もできないし、そんなことをされても大家さんは嬉しくもないということを、思いもできなかったことが恥ずかしいと。

それでもきっと、矢部さんの大家さんに対する愛情は十分に伝わってると思います。

それぞれの生き方に対しての、覚悟を決めなければならないときが来たのかもしれません。

いよいよ感動のラストへと向かいますが、最後はご自分で見て読んでください。

まとめ

大家さんとの出会いは、本当に矢部さんにとっての運命の人。

みんなから愛される大家さんと、矢部さんだからこそなり得たエピソードだと思います。

もちろんノンフィクションではないにしろ、心温まるいい本に出合えたことに感謝したいと思いました。

やはり売れるには理由がありますね。

2冊まとめての、大体の話しか紹介していませんので、もしまだ読んでいない方がいましたら、ぜひ読んでみてください。

人と人のつながりに温かい気持ちと、大切なことや忘れてしまった気持ちに気付ける、そんな一冊です。

では、また。

[まとめ買い] 大家さんと僕