最近なんだか神様の記事が多くなってきた気がするんですが、僕は無神論者です。
でもちょっと興味が湧いてきたので、今回はギリシャ神話について紹介します。
マンガ 面白いほどよくわかる! ギリシャ神話日本の神様もいいけど、子供のころからギリシャ神話が好きだったんです。
聖闘士星矢とか、ビックリマンなんかにもよく出てきたから。
ゲームのSa・Gaでもなじみのあるギリシャ神話の登場人物。
どこからが始まりで、各登場人物とはどういったつながりがあるのか気になりませんか?
神様といっても揉め事が色々とあるようです。
面白いほどよくわかるギリシャ神話【ゼウス編】
この本にも書いてありますが、所々ちょっとした解釈の違いがあるようです。
例えば、オリュンポス12神には、ヘスティアの代わりにディオニュソスが入る場合もあります、とか。
確かに読んでいて知ってる名前と違うものがあったりもします。
でも多分、色んな呼び名があるんでしょうから、あくまでも本の内容に沿って紹介していきますね。
世界の成り立ち
登場人物紹介
- ガイア・・・大地の女神(ウラノスの妻)
- ウラノス・・・天空の神(ガイアの夫)
- クロノス・・・ティタンの長(ウラノスとガイアのこども)
- レア・・・ゼウスの母(ウラノスとガイアのこどもで、クロノスの姉)
- キュクロプス・・・一つ目の巨人(ウラノスとガイアのこども)
- ヘカトンケイル・・・50の頭と100の腕をもつ巨人(ウラノスとガイアのこども)
- ゼウス・・・最高神(クロノスとレアのこども)
- ポセイドン、ヘラ、ハデス、デメテル、ヘスティア・・・(ゼウスの兄弟)
- プロメテウス・・・ティタン神族の子孫
- エビテウス・・・プロメテウスの弟
- パンドラ・・・人類最初の女性
何も存在しなかった世界に、あるとき大きな空間「虚空(カオス)」があらわれ、その中から大地の女神ガイアがあらわれます。
このガイアによって山や海が形成され、次に天空の神ウラノスが生み出されました。
やがてガイアはウラノスと結婚をします。
そして夫となったウラノスが世界を治めることになりました。
二人の間には、山よりも大きな12人の子どもたちが生まれ、彼らのことはティタン神族と呼ばれました。
次に生まれた子は、一つ目の巨人キュクロプス(サイクロプス)たちと、50の頭と100の腕をもつ容姿のヘカトンケイルたちでした。
しかしウラノスは、怪物のような姿の彼らを嫌い、奈落へと閉じ込めてしまいます。
自分の子供を閉じ込められて怒ったガイアは、ある日ティタン神族を集めて言います。
「どうか母のために父を討ち、かわいそうな弟たちを助け出してちょうだい」と。
しかし父クロノスを恐れて、誰も首を縦に振りません。
そんな中、末の子クロノスが意を決して引き受けます。
母から授かった大鎌を手に、父ウラノスの寝込みを襲い、代わってクロノスが世界を治めることになりました。
ところが・・・
クロノスの裏切りと暴走
母ガイアとの約束は、父ウラノスを討ち取り、閉じ込められたクロノスの兄弟たちを助け出すこと。
しかしクロノスはその約束を破り、姉のレアと結婚をし、生まれた子供を次々と飲み込んでしまうのでした。
その理由は、父ウラノスを討ち取る際に受けた予言、
「いつかお前も自らの子によって、権力を奪われるだろう」
と、いう予言を恐れての奇行でした。
最高神ゼウスの誕生
クレタ島にて・・・
夫クロノスの目を逃れて、姉でもある女神レアは、洞窟の奥深くでニンフ(精霊)達に囲まれて子を出産しました。
出産前、6番目の子供だと偽って産着で包んだ石をクロノスに飲ませ、出産前に逃げ出したのです。
この時の子供こそが、後の最高神ゼウスです。
兄弟の救出
年月が過ぎ、成長したゼウスはいつも悲しそうな顔をしている母レアを気にかけます。
その理由を祖母のガイアに尋ねると、「夫に飲み込まれた子供たちを憂いているのだ」
と、言われました。
「ならば私が必ず兄弟たちを救ってみせます」と、父クロノスの元へ向かいます。
父のいる宮殿に忍び込むと、そこには空の杯を前にして眠り込むクロノスの姿がありました。
~出立前~
「これを持ってお行きなさい」と、祖母ガイアが渡してくれたのは、父クロノスにゼウスの兄弟たちを吐き出させる薬でした。
「あの杯に薬を入れておこう」と、ゼウスは空の杯に祖母ガイアから貰った薬を入れることに成功しました。
寝起きの父クロノスはそんなこととも知らず、杯の中身を一飲みしてしまいます。
すると、すぐに吐き気を催し吐き出したのは、
ポセイドン、ヘラ、ハデス、デメテル、ヘスティアの5人の子供たちでした。
吐き出された兄弟に、自分は6番目の子供であることを告げると、すぐに父クロノスの元を去り、共に父と戦うべく作戦を練るのでした。
ゼウス vs クロノス
ゼウスたち兄弟と、クロノス率いるティタン神族たちの戦いは、「ティタノマキア」と呼ばれ、
大地は割け山は崩れ、世界を滅ぼさんとするほどの壮絶な戦いが繰り広げられたそうです。
しかし、両者一歩も譲らず決着のつかないまま、長い歳月が流れました。
ある日、なにかよい突破口はないものかと悩むゼウスに、祖母ガイアは進言します。
「奈落(タルタロス)と呼ばれるところに、我が子キュクロプスたちが閉じ込められています。」
「彼らを解放すれば、きっと力を貸してくれることでしょう。」と。
祖母ガイアもまた、自分の子どもたちがとじ込められたままでいることに、憂いていたのです。
彼らを引き連れてくることに名を挙げたのは、ポセイドンとハデスでした。
奈落(タルタロス)へ行き、一つ目の巨人キュクロプスを解放すると、彼らはそのお礼にと、
ハデスには「隠れ兜」
ポセイドンには「三叉の鉾」
ゼウスには「雷」
を、それぞれに贈りました。
さらには、50の頭と100の腕をもつヘカトンケイルという巨人たちも解放し、仲間にしました。
ここにきて一気に形勢を有利にしたゼウスは、その強力な力をもってティタン神族たちを圧倒し、
ついに父クロノスを退けることに成功しました。
そして戦いに敗れた父クロノスは、かつて我が子を閉じ込めていた奈落(タルタロス)へと幽閉されることになったのです。
その後、ゼウスは天空を治める最高神となり、ポセイドンは海の支配者に、ハデスは地下の冥界を治めることになり、ようやく世界に秩序がもたらされました。
プロメテウスとパンドラの箱
ゼウスが本当の意味で世界を統治するのには、もうひと悶着あります。
それはゼウスの統治に異を唱える者たち、プロメテウスと、祖母ガイアの存在です。
プロメテウスとは、先の大戦で父クロノスと共に戦ったティタン神族の子孫のこと。
一説によれば、人間を作り出したのはこのプロメテウスだと言われているそうです。
先見の目があったプロメテウスは、ティタノマキアの大戦にてゼウスの勝利を予見して、初めからゼウスの味方をしていました。
しかしゼウスは、人間が力をもつことを良く思ってはいませんでした。
ある日、プロメテウスは人間と神の食事の分配についてゼウスの元を訪ねます。
動物の肉を内臓と骨付き肉🍖に分け、どちらか一方を選ぶよう差し出すと、ゼウスは迷うことなく 骨付き肉🍖 を選び口にしました。
しかし、美味しそうにみえた肉の中身は骨だらけで、食べられたものではありませんでした。
怒ったゼウスを尻目に、では残りの肉の方を人間に与えてきますと、一目散に逃げていきます。
こうして動物の肉は人間のものとなり、神へはその骨を捧げることになりました。
しばらくして、人間がプロメテウスに助けを求めて祈りを捧げていました。
どうしたのかとプロメテウスが降り立つと、「火が失われてしまった」と言います。
そのせいで凍えるものや、肉を生で食べて病気になるものが出ていると。
当然、この仕打ちはゼウスによるものでした。
何とかしようとプロメテウスは、天界の炉から火を持ち出し、再び人間に火を与えます。
その結果、火を使って文明を発達させ、人間は豊かな生活を送れるようになりました。
再三にわたり人間の肩入れをするプロメテウスに、怒り心頭のゼウス。
今度こそは許さんぞと、プロメテウスを捕らえました。
不死の体をもつプロメテウスは、誰に何をされても死ぬことはありません。
そこで下された刑は、山の頂上に縛り付け、臓腑を鷲によって引き裂かれ毎日喰われ続けるという
恐ろしい罰でした。
さらにゼウスは、鍛冶の神ヘパイトスに命じて、人類最初の「女性」を作らせました。
神々からあらゆる贈り物を授けられたこの女性は「すべての贈り物(パンドラ)」と名付けられ、ゼウスにとある箱を与えられて、下界へ住むプロメテウスの弟の元へ向かわされます。
そこでパンドラを見たプロメテウスの弟(エビテウス)は、一目ぼれをしました。
ゼウスからの贈り物は絶対に受け取るなと、兄プロメテウスから忠告を受けていたにも関わらず、エビテウスはパンドラを妻として受け入れてしまいます。
二人は幸せに暮らしていましたが、ある日パンドラは、ゼウスから絶対に開けてはならないと言われた「箱」への好奇心が抑えきれなくなり、そのフタを開けてしまいました。
すると箱の中からは、病苦や憎しみなどの厄災が次々と飛び出し、地上を覆いつくしました。
こうして人々は箱の底に唯一残った「希望」だけを頼りに生きていくこととなったのです。
ガイア vs ゼウス
ゼウスの統治する世界は、先の大戦で戦ったティタン神族たちを奈落(タルタロス)へと幽閉したまま。
それを不服としたガイアは、「私のかわいい子供たちを、ティタンの神々を解放しなさい」
と、ギガンテスという巨人たちを引き連れてゼウスの元へやってきました。
「この世に必要なのは秩序だ、虚空(カオス)より生まれし原始の者たちの時代は終わったのだ」
と言い放つゼウスに、こざかしいわ!!とガイアたちギガンテスが襲いかかってきました。
巨人ギガンテスたちと刃を交えるのは、ゼウスだけではありません。
アテナ、アレス、アルテミス、アポロンなどのゼウスの子供たちが参戦してくれました。
果敢に戦うゼウスたち、しかし神である彼らの攻撃はギガンテスには効き目がありません。
ギガンテスは以前、「神には殺せぬ」という予言を受けていたのです。
そこへゼウスの子供、半神半人のヘラクレスが助けに来ました。
彼もまた神であり、半分は人間の身。
私の弓ならばどうだ!とギガンテスを次々と打ち抜いていきます。
その効果は絶大なものでした。
「皆、ヘラクレスの援護をしろ!!」と檄を飛ばすゼウス。
こしゃくな策を・・・、と次の手としてガイアが繰り出したのは、肩から百のヘビをまとい、足元は毒蛇がとぐろを巻く、とてつもなく大きな怪物テュポンでした。
凶悪かつ強大な力のテュポンの前には、さすがのゼウスたちも瀕死へと追い込まれてしまいました。
さっさと負けを認めろ!!と迫るガイア。
しかしゼウスは最後の力を振り絞って、雷をテュポンに打ち落としました。
天地が裂けるほどの雷鳴を轟かせた雷は、ようやくテュポンを退けることに成功しました。
テュポンが倒され信じられない様子のガイア。
ゼウスはテュポンを、シチリア島のエトナ山の下敷きにして封印しました。
こうして抗うもの全てを倒したゼウスは、本当の意味での全知全能の神として、世界の頂点に君臨することとなりました。
まとめ
子供のころにただなんとなく見ていた神様たちに、こんなエピソードがあったなんて知りませんでした。
飲み込まれた子供たちを救出したりとか、ほんと面白いですよね。
今回はことの始まりから、ゼウスが世界を治めるところまでを紹介しましたが、実はこの話まだまだ続くんです。
話の中に少しだけ出てきたアテナとか、アポロンとかは知ってる人も多いと思います。
その辺りの神様たちが今後、オリュンポス12神として中心となって出てきます。
続きは後日、書いていきますのでお楽しみに。
では、また。