今回は、「眠れなくなるほど面白いストレスの話」の中から、人間関係において特に使えそうなところだけをピックアップしてまとめました。
ストレスのせいで頭痛、吐き気、下痢などの症状で困っている人、明日から始まる学校や仕事を考えて憂鬱になる人、対人関係で困っている人。
このような人は「眠れなくなるほど面白いストレスの話」から抜き出した人間関係のストレスリセット法で、明日からのストレスが軽減されるかもしれません。
それではさっそく見ていきましょう!
「眠れなくなるほど面白いストレスの話」の構成と目次
まずは構成から。
●眠れなくなるほど面白いストレスの話について
- 書名:眠れなくなるほど面白いストレスの話
- 著者:ゆうき ゆう(精神科医・ゆうメンタルクリニック総医院長)
- 単行本:127ページ
- 出版月:2021/5/29
- 出版社:日本文芸社
- 定価:935円
●眠れなくなるほど面白いストレスの話の目次
- 第1章 いいストレスと悪いストレスの見分け方
- 第2章 原因不明の体調不良はストレスのせい?
- 第3章 つらい人間関係を解消する
- 第4章 男女で違うストレスの感じ方
- 第5章 ストレスに負けない生活習慣
- 第6章 ストレスをためない生き方
【即効】人間関係のストレス解消法9選【診断テスト有】
日常生活において、ストレスのほとんどの原因は「人間関係」にあるといっても過言ではないでしょう。
では、どうすればそのストレスを取り除けるのでしょうか?
それはストレスを感じている自分の状況を、客観的にとらえることから始まります。
次に自分に合った「ストレスを解消するコツ」を見つけること。
これから紹介する「9つのストレス解消法」から、少しでもあなたがラクになる方法が見つかることを願っています。
1.ストレスを力に変えるコツ
- 緊張や不安を否定せず、緊張している自分を認めること
- そのうえで自分は「ワクワクしている」「ゾクゾクしている」と考えること
- 不安は失敗ではなく、「成功につながる」と思うこと
ここぞというところで結果を出さなければならないプロのアスリートたちは、どのようにしてストレスと向き合っていると思いますか?
精神的に強いからという結論は少し違います。
それ以前に、ストレスに立ち向かうコツ「考え方」に答えがあります。
「緊張している」ということを否定せずに受け入れ、その結果私は「ワクワクしているんだ」、そしてこの緊張は「成功へとつながる」と考えることで、前向きな気持ちになることができます。
もしそれで失敗したとしても、「失敗は成功のもと」
大丈夫、あなたはまた一つ成長できたのです。
2.気合で乗り切るのではなく「とりあえず」を意識する
- 「気合が足りないんだ」「気の持ちようだ」と考えるのはNG!
- 「とりあえず」というキーワードを元に行動すること
- 「例」仕事に行きたくない・・・ とりあえず電車に乗ってみよう。など
つらいことは気合では乗り切れません。
むしろ気合を入れるとつらい気持ちが強まります。
そんなときは、「とりあえずできること」から始めてみましょう。
「とりあえず会社の近くまで行ってみよう」など、自分に課す課題のレベルを思いっきり下げ、1つずつ課題をクリアしていくことで心が楽になります。
そして段々とつらさを乗り切る自信にもつながることでしょう。
3.通勤時のゴロゴロおなかの原因
- 原因は「過敏性腸症候群(IBS)」
- 不安や緊張を抑える薬や、心理療法が有効
- 暴飲暴食などの不規則な生活を改め、身体的ストレスをやわらげること
僕は昔からこのストレスが一番の悩みです。
おなかが痛くなったときに、「トイレがない」などの状況になるとよけいにストレスとなってお腹が痛くなってしまいます。
調べたところ、薬や心理療法といった改善策、食生活の見直しといった方法しかないので、
他のストレス解消法と交えて改善していくしかないのかなと思っています。
4.溜まりやすいストレスの原因はHSPかも?
- HSPとは「Highly Sensitive Person (非常に敏感なひと)」のこと
- HSPであることを自分の優れた個性であると認めることで、前向きに考えられるようになる
ロンドンブーツ1号2号の田村敦さんも、「HSP」であることを公表しています。
特徴としては、
- 人の顔色や会話の内容が気になる
- 匂いや音に敏感である
など、物事一つに一つに敏感に反応してしまうため、ストレスを溜めやすく生きづらさを抱えやすいと考えられているそうです。
もし自分もそうかなと思った人は、次の「診断テスト10項目」を行ってみてください。
□人の顔色をうかがってしまう
□人が話している内容が気になってしまう
□騒音に悩まされやすい
□すぐにビックリする
□ニオイに敏感である
□生活上の変化に混乱しやすい
□いっぺんに色々なことを頼まれると混乱する
□ドラマの登場人物に感情移入しやすい
□美術や音楽に深く心動かされる
□周りの人によく「敏感だね」といわれる
もし当てはまるのならそれは短所ではなく、気配りができる、慎重派などの「長所」としてとらえてくださいね。
5.気にしすぎな性格は「認知のゆがみ」を治すこと
- いま悩んでいることを思い浮かべて最後に「でも~だ」という反論文を作る訓練が有効
- 例「みんな私のことを嫌っている」「でも〇〇さんは優しく話してくれる」など
- 自分が勝手に想像している相手の気持ちを、客観的にみて打ち消す方法でゆがみを正すこと
HSPの人の中には、人の顔色を気にしすぎてストレスを抱えてしまう人が多いのも事実。
しかしそれは、「考えすぎ」であったり、「思い違い」であることも中にはあります。
要は、「勝手に相手の気持ちを決めつけるクセを治しましょう」ということ。
ネガティブな気持ちになったときは、「でも~だ」と自分の中で反論してください。
そうして少しづつ、ゆがんだ考え方を正していきましょう。
6.言いたいことが言えないストレスを解消するコツ
- 言いたいことを1つか、最大でも3つに絞って伝えるようにする
- 「嫌われるかもしれない」といった相手の反応を、自分で勝手に決めつけない
- 話の最後に「手伝ってくれたらうれしい」などの「~たらうれしい」の一言をつけ加えること
HSPの人は感受性が高いために、頭の中にいくつもの思考が浮かびやすい特徴があります。
そこで一度に言おうとすると意見が言えなくなってしまうので、意見は多くても3つまでに絞ってください。
そして「認知のゆがみ」でも言ったように、発言をする前に「勝手に相手の気持ちを決めつけない」ようにしましょう。
これをしてしまうと本当に言いたいことが言えなくなってしまいます。
「嫌われるかもしれない」「でも共感してくれる人がいるから大丈夫」など、「でも+事実」で反論して、自分の中にある不安を打ち消し、前に進んでください。
最後の仕上げは、「~たらうれしい」の一言をつけ加えること。
「手伝って」と言うよりも、「手伝ってくれたらうれしい」と言うほうが言いやすいし、相手も素直に気持ちよく聞くことができることでしょう。
7.言葉で攻撃してくる人から身を守る最強の方法
- 相手の攻撃によって反論する、うつむくなど、何らかの反応をしないこと
- 動揺せずに落ち着いた態度をとることで、相手のやる気を削ぐ
- まずは落ち着いて、きぜんとした態度で対応すること
- それでも悪口や批判をしてくる人には「相手をほめること」が有効
言葉で攻撃をしてくる人への最も効果的な撃退法は「相手のしたことに対しての反応を示さない」こと。
攻撃してくる人は、相手が「動揺」したりすると、「もっと攻撃をしてやろうという気持ちになる」ことが実験で証明されているとのことです。
このことからできるだけ「動揺した態度は見せない」ようにしてください。
8.うつ状態からぬけだすコツ
- うつ状態から抜け出せない原因は「ネガティブトライアングル」のせいだと知ること
- 「認知のゆがみ(自分勝手な決めつけ)」を正すこと
- 例「自分はダメな人間だ」➡「失敗するのは自分だけじゃない」
- 例「この先いいことなんてあるはずがない」➡「先のことはわからない。いいことがあるかもしれない」
ネガティブトライアングルとは、
自己への否定的な考え「試験に落ちた、自分はダメな人間だ」➡
世界・環境への否定的な考え「こうなったのも全部世の中のせいだ」➡
将来への否定的な考え「どうせ将来もいいことなんてない」➡
この3つの否定的な考え方が永遠にグルグルと繰り返されている状態にあります。
その結果、うつ状態の悪化につながるというもの。
ここから出るには、前述した「認知のゆがみからの脱出」のほかにありません。
自分の物差しで勝手に決めつけるのをやめて、少しでもいいので「もしかしたら・・・?」と考えを正してみてください。
9.ネガティブをプラスに導く論理的思考法
- 「WOOPの法則」を試してみる
- Wish=希望
- Outcom=結果として起こること
- Obstacle=希望を邪魔する要因
- Plan=障害が起こったときの対策
ここで少しだけ頭を使う論理的な思考法による、ネガティブからの脱出方法を紹介します。
自分の不安な気持ちを、正直に紙へ書き出すのもいいことなので是非やってみてください。
例「資格試験に合格できないかも」と考えている人の場合
- Wish=資格試験に合格したい
- Outcom=資格を取得できたことにより転職できる
- Obstacle=資格試験に不合格
- Plan=計画的に勉強に取り組む。毎日2時間は勉強する
このように対策をとることで「不合格かも」といった不安はやわらぎます。
聞きなれない英語に戸惑うかもしれませんが、ぜひメモをして普段思っている不安なことに対して活用してみて下さい。
もう一つの例「会社がいつまで続くか不安」と感じている個人経営の社長
日本語訳版
- 希望=会社の存続
- 結果として起こること=さらなる会社の繁栄
- 希望を邪魔する要因=経営の悪化
- 障害が起こったときの対策=経営が低調になったときの対応策
「不安なこと」は、自分がこうありたいとすることへの障害です。
その不安材料を除去するための「対策」こそが、心を落ち着かせてくれるのだと思います。
一人じゃ無理なら、誰かに相談をしましょう。
なにも恥ずかしいことではありません。
まとめ:「眠れなくなるほど面白いストレスの話」は逆に安眠できるようになる
ここまでで9つのストレス解消法を紹介しました。
はじめからすべてを実践するのは難しいので、少しずつ1つでもいいから実践してみてください。
1つできたら、2つ3つとできることを増やしていけばいいのです。
変わることは何もこわくありません。
むしろ「悩み」の中に依存した生活に慣れることのほうがよっぽど危険です。
最後にもう一つ。
精神的なストレスの原因は「今ここで起きているわけではないこと」がほとんどの原因です。
このことを念頭に置いて、よけいなことを考えずに「今、ここに生きること」に集中してください。
それをするための「マインドフルネス」や「瞑想」といった方法もあります。
このブログを通じて、少しでも皆さんのお役に立てたなら嬉しいです。
では、また。